南宮の風   report bO6
南宮電車の近況


南宮電気鉄道は、平成14年12月4日にダイヤ改正をおこなった。今回の改正では、玉名−貴船間を走る急行列車が増発されて、下り「貴船ゆき」が7本、上り「玉名ゆき」が9本となった。また、普通列車では、玉名−黒野間で利便性向上を目的に、黒野駅の折り返し設備が新設されて、玉名−黒野間の区間列車が運行を開始し、列車の増発が行われた。車輌では今回の改正にあわせて、820系が別所線に登場している。ここでは、平成14年7月の玉名駅開業および今回のダイヤ改正後の南宮電車の近況を紹介する。
      

    貴船線
  
  ■ 900系
 
 900系は平成13年に急行専用車両として登場した車両で、大きなガラス窓を採用したパノラミック電車となっている。ダイヤ改正後も玉名−貴船間の急行運用に充当されている。現在、2両編成3本が在籍している。
  ■ 1000系

 車輌近代化と輸送力増強の目的に京浜電鉄600系を改造した車輌で、昭和59年に2両編成1本が入線した。今回のダイヤ改正で1000系は、1200・1400・1600系の予備車となり、本線に出る機会は極めて少なくなった。
  ■ 1200系

 旧型車輌の置き換えを目的に、京浜電鉄1000系を改造のうえ昭和63年に譲り受けた車輌で、2両編成3本が在籍している。ダイヤ改正後も、貴船線の主力車輌として普通列車の運用に充当されている。
 
900系 1000系 1200系
       
  ■ 1400系

 京王鉄道の5000系を改造した車輌で、2両編成2本が平成9年に入線した。同年3月のダイヤ改正から急行運用に就いていたが、平成13年に900系が登場以降は急行・普通列車に充当されていた。今回のダイヤ改正で急行運用から外れて普通列車の運用となった。
  ■ 1600系

 平成14年7月の西野町〜玉名間開業および同年12月のダイヤ改正による輸送力増強を目的に、阪神鉄道から譲り受けた車両で2両編成2本が入線した。主にダイヤ改正で新設された玉名−黒野間の区間列車の運用についている。
         
1400系 1600系
    

    別所線
    
  ■ 500・510系

 500・510系は大正15年に黒野軌道が製造した車両で、総括制御化された車輌が510系を名乗っている。平成14年12月のダイヤ改正で、500系の運用は閑散な昼間のみとなっている。一方、510系は定期運用から外れて予備車となり、イベント以外で運転されることがない。現在500系は1両、510系は2両のみ在籍している。
  ■ 800系

 別所線の輸送力増強、車輌の近代化を図るため、昭和57年に自社発注した14m2両固定編成の車両。当初は1編成のみであったが、その後1編成が増備されて現在は2編成が在籍している。ダイヤ改正後は、別所線の主力車輌として、玉名−西別所間の直通列車として活躍している。
  ■ 820系

 平成14年12月のダイヤ改正で800系の増備車輌として、箱根電鉄から譲り受けた14m車の2両固定編成の車輌である。現在2編成が在籍しており、1編成が別所線でもう1編成は団体・臨時用として活躍している。
510系 800系 820系